イギリスに移住して誰もが最初に直面する問題……
それが「住所証明(Proof of address)」です。
イギリスでは、銀行口座開設や図書館の登録、GPの登録など何かとこの住所証明書が必要な場面に遭遇します。僕もロンドンに来て、頭を悩ませました。
住所証明(Proof of address)とは、イギリス国内に現住所があることを証明できる書類です。たとえ家が見つかり住み始めたとしても、それだけではダメで、客観的に住んでいることを証明する書類が必要になります。
多くの人が迷うところだと思いますので、イギリスに来たらとにかく取得した方が良いオススメの住所証明を紹介します。
1位:ドライビングライセンス(運転免許証)
国際免許ではありません。イギリス現地のドライビングライセンスです。
これに勝る住所証明書はないと言っても過言ではありません。これでダメだったら、全てダメです。僕みたいな車に乗らないペーパードライバーも、この免許だけは取得しておきましょう。
<メリット>
- 住所証明に使える
- 身分証明に使える
- 比較的早く作れる(2週間くらい)
<デメリット>
- 難しくないが、手順が多い
- お金(合計90ポンドくらい)がかかる
- 日本の免許が戻ってこない可能性がある
日本の免許証さえあれば、イギリス現地の免許証に切り替えることができます。僕は日本にいたときに国際免許を取ったのですが、まったく役に立ちませんでした。
イギリスの免許証は身分証明にもなり、日本と同じように小さなカードサイズなので、財布に入れてかさばらずに持ち歩けます。BRPカードは大事な書類(無いと不法滞在と見なされる)なので、身分証明としてあまり持ち歩かない方が良いと思います。国外に行く時には所持が必要ですが……
免許証は早くて2週間くらいで作れます。手順が少し面倒臭いのとまあまあお金がかかるのがネックですが、労力とコストに見合うメリットがあると思います。一度取得すれば、10年間は有効です。
あと、日本の免許証を郵送する必要があるのですが、場合によっては返却されない可能性もあるそうです…その場合、日本に帰国後、再発行が必要になるかもしれません。このあたりは在英国日本国大使館のウェブページで解説されています。
取得方法については、またこのブログでも解説します。
2位:NI(National Insurance number)
NI(National Insurance number)とは、国が収入を把握して税金関係を管理するために必要な国民保険番号です。
イギリスでは16歳以上で「(1)週に162ポンドを超える収入のある被雇用者」「(2)年間6,205ポンド以上の収益がある個人事業主」は国民保険を支払う義務があります。
通算10年間、NIに加入して入れば、公的年金の受給資格がありますが、残念ながらYMSビザの方は最大2年間しかいれないので、ただ税金を払うだけになると思います。12%も取られるので、ちょっとしんどいですね。
いずれにせよ、NIは働く際に提出が求められますので早めに作っておいた方が良いです。けっこう時間がかかります。
NIの何が面倒かというと、下記の手順を踏まないといけない点です。
- 英国大使館に電話する。※繋がりにくい!早朝おすすめ
- インタビューの日にちを決める。※1ヶ月くらい先。昔は書類提出のみでしたが、今はインタビュー必須。
- ハローワークみたいな場所でインタビュー。※人が多くて2時間以上待たされました。
- 4週間後、NIの書類が自宅に到着。
このように、ただただ面倒です……もちろん、全部英語で対応しないといけないので、イギリスに来たばかりだと大変かもしません。ドライビングライセンスの方が簡単です。
そして、残念ながら「住所証明書」としては、ドライビングライセンスより使い勝手が悪いです。
英国図書館でメンバー登録を試した際には、NIではProof of Adressにならないと言われました。免許証なら大丈夫とのことです。
それに、NIはA4の紙切れなのであまり持ち運びたくなありません。セキュリティ上、番号の取り扱いにも注意が必要です。
ただ嫌ででも働く際には必要になるので、早めに取得しておきましょう!
まとめ
Tenancy Agreement(賃貸契約書)は大家さんと契約する際にもらえると思います。しかし、正直ほとんど役立ちません。ここに住所が書いてあるので、住所証明に使えるかなと思いきや、ほとんどの場所でダメだと言われます。使えたのは、「GP登録」くらいですね。
後は、光熱費の請求書などが使えますが、YMSビザの人の多くはシェアフラットに住んでいると思います。その場合、大家さんに請求書が届くので、こちらは使えません。
他の書類だと心もとないですし、シンプルに始めから「ドライビングライセンス」を目指した方が効率的だと思います。早く手に入れるほど、後が楽です。
余裕があれば、いずれ働く際に必要になるので、NIも取得しましょう。
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